2022.03.29
思うこと。
愛は綺麗事だけでは済まない。
愛は綺麗事だけでは済まない。
妻への冗談に激怒したウィルスミスがプレゼンターにビンタした件。
なんとも居た堪れない出来事ですね。
ジョークにしてはいけないことをかなりの大舞台の上でジョークにしたのも、
きっかけがなんであれ暴力に走ってしまったのも、
これを捉える立場によって正義が決まるのも、
なんとも、、、
しかし出来事が起こった場所が場所だけに部外者が収集をつけなければという空気が出たり、、。
このニュースを知った人はどう感じましたか?
私はね、自分が女だし、妻でもあるのでW・スミスのあの行動にはとても愛を感じるし、かっこいい、誇らしいとも思いました。
この理由は、いざという場面で自分のパートナーを守らない伴侶は伴侶である必要がないからです。
(それなら仲のいい友達でよくね?)
自分があんな公衆の面前でいじられているのに守ってくれないパートナーなんて、、
その後も愛せますか??(私はむーりー)
とはいえね、式典で手を出したことは褒められたことではありません。
それは重々承知の上で、パートナー間としての愛や結束・絆はより深く繋がったし保たれたし、それでこそ伴侶だ!!とも思いました。
そしてね、この一件でますます「愛は綺麗事だけでは済まないな」と感じたんですが、これはしばしばアニメにも登場します。
例えば、ヴィランアカデミア(ヒーローアカデミアの中のヴィランにスポットを当てたシリーズ)にてヴィランの死柄木弔の生い立ちが明らかになる回があるんですけれど彼の祖母は、とある有名ヒーローでした。
ですが、
そのために彼の家庭は崩壊しました。
「ヒーローは他人を助けるために、家族を傷つける。」
これね、「家族のために!」と奮闘しているところでもしばしば起こっている出来事ですよね。
一番身近なことで言うと「家族のために良かれと思って!」と妻が仕事を頑張りだしたはいいが、その後家庭内不和が広がり、離婚。(女性起業家が増え、女性の社会進出が増え、このパターンで離婚の道を選ぶ人を多く見てきました。)
夫が家族のために!!と仕事に奮闘し、全く家族との時間が持てなかった。その後、定年離婚。(よくある話ですよね。熟年離婚。。)
これ、なんで家族のために始めたことなのに肝心な守りたい家族が犠牲になってしまうかというとそこに自己犠牲が伴っているからです。
自己犠牲をやりがいだとか「そんなものだ」と思ってしまっている人って無自覚だったり、はたまた当たり前に、それを家族にも押し付けてしまうんですよ。←
(我が家もこれで何度か衝突してる。。><夫よすまぬ。)
みんなのヒーロー。
それで人気もお金もやりがいもエネルギーも入ってくる。
でも、それは家族・パートナーにとってのヒーローなのか?
お金さえあれば幸せなのか??というと人それぞれ、関係次第ですよね。
「ヒーローは他人を助けるために、家族を傷つける」
この結果、心を病んでヒーロー(祖母)が助けた他人を、家族(子供・パートナー)が恨むことになることもあります。
『本当に悪いのは皺寄せを受けたヴィラン(心が病んでしまった人)なのか、それとも世界なのか。』
『もし世界が悪いのだとしたら、一旦壊すしかない。』
うーん、、なかなかに深いテーマですよね。
『一人はみんなのために!!』の闇と脆い部分(現実)が表現されています。
一方でね、プラチナエンドではたった一人の好きな人のために世界を犠牲にしてもかまわないという意見が飛び出します。
米田博士:今の発言はイエロー1人のためにその数百万の命を見捨てると言っているのと同じだ。
レッド:花籠咲は俺にとって一番大切なんだ。
俺のとった行動は何も間違っていない。
今 彼女が好きだからこれでいいんだ。
「自分の命よりも大切な人の命もある。」
これもまた痺れるんですが、じゃあ今までみんなのヒーローだった人が「今 彼女が好きだからこれでいいんだ。」とたった1人の大切な人を見つけ、その人のためにその他、数百万の命を見捨てるとどうなるでしょうか???
数百万の人から非難轟々の嵐。なんなら石を投げられ、こロされ、末代まで罵られる勢いで境遇が悪化します。←
誰も「今までよくしてもらったんだから。」「ヒーローにも家族がいるよね^^」だなんて言ってくれません。
人は困った時に自分が助けてもらえないと「あの人、ヒーローなのに!」「あの人ならできるのに!」「裏切られた!!」「自分だけ助けてもらえない!!」「ひどいやつ!」「信じられない!」と自分の不幸を助けてくれなかった相手に突き立てます。←これをやっちゃうのって精神が未熟だから。でも本人は正当性があると信じて疑っていないのでとことん救えません><
『自らを顧みず他を救い出せ。己のために力を振るうな。目先の憎しみに囚われ私欲を満たそうなどヒーローから最も遠い行いだ』とはヒロアカステインの言葉ですが、それが本当に正しいんでしょうか?
ヒーローって一番守りたいはずの身近な人に皺寄せがきてしまうし、いつも人のため、人のため、で安息がないし、自分のために動くと避難されるし、、なにか、、いいことあるんですかね??←
これでいうとやっぱり私は好きな人のために世界を犠牲にしてもいいレッドや、公衆の面前でその後のことを顧みずに愛する妻を文字通り身を呈して精一杯守り、戦ったW・スミス派です。
これをね、言葉にしたり、思うだけなら誰でもできるんですよ。
でも公衆の面前(しかもあんな大舞台)で行動で示せるってガチもんでしかないですよね。
暴力は誉められたものではありませんが、私がW・スミスの妻の立場だったら、夫が自分のためにあの場ですぐに行動し、ビンタをしてくれたのは1人の人間として、女として、妻として、嬉しいです。(グーでもよかったと思うかも)
愛ってね、ほんと綺麗事だけでは済まないんです。
好きな人のために、自分のために、何かがどうしても犠牲になることがあります。
みんなを守ることは無理です。
モテる人が「誰か1人と付き合うこと」もそうでしょう??
誰か1人と付き合うと、好きだけど付き合えなくて悲しむ人、交際相手を恨む人というのはモテる人の周りには一定数必ずいます。←
「好きだから」
「愛しているから」相手を尊重し、自分が我慢をしなくてはいけない場面もあります。
それこそ愛している自分のパートナーが有名な人であったり、みんなのヒーローだったら。。
自分だけのパートナーのはずが、お相手はいつもみんなのために翻弄していて寂しい思いを感じるかもしれません。
今回アニメやキャラのセリフをたくさん出しているので最後に東京喰種のリゼの言葉を置いておきますね。
「不運。不運。
でもその不運は誰が呼び込んでいるの?
『運』なんて存在しない。単なる状況と状況の組み合わせ。その状況を作っているのは誰?誰なの?
”この世のすべての不利益は当人の能力不足”
その通りじゃない?」
刺さるぅ〜〜〜〜〜!
人ってのは必ずキャパがあるし、切羽詰まったり、コンディションがよろしくないとそのキャパって極狭になるんです。
だから常日頃、自分の絶対に守りたい、大切なものはなんなのか??把握しておきたいですね。
世界を敵にまわしたとしても家族、好きな人を大切にできるってとても尊く、素敵なことです。